福岡県警は18日、「準暴力団」を取り締まる専門部署を設置した。集中的な摘発や暴力団対策法で弱体化が進む暴力団に代わり、勢力を増す「半グレ」と呼ばれる犯罪集団が、特殊詐欺などで資金を得る動きを阻止する狙いがある。
警察庁は昨年12月、準暴力団の犯罪行為が悪質で巧妙化しているとして、実態解明や取り締まりの強化を都道府県警に指示。警視庁や大阪府警には暴力団対策に取り組む部署に準暴力団専門の捜査員がいるが、福岡県警は暴力団対策部の経験のほか、特殊詐欺を摘発する捜査2課、若年層の犯罪捜査を専門とする生活安全部少年課などの捜査手法を生かすため、全部門が横断的に取り締まる部署にした。県警によると、全国初の取り組みという。
暴力団は、1992年に施行された暴対法や、2010年に福岡県が全国に先駆けて施行した罰則付きの暴力団排除条例が各地に広がり、締め付けにつながった。
2021年末時点で、全国の暴力団構成員や準構成員は約2万4千人と過去最少となり、暴対法施行の翌1993年と比べ、約6万人減った。
一方、勢力を広げるのが準暴力団だ。「半分グレている」などの略から「半グレ」と呼ばれる。
暴力団が組長をトップとする…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル